cocoちゃん心臓に水が溜まったりして大変でした。
何度かPICUに入って治療をしながらも、
暫くするとまた病棟に戻ることができていました。
肺炎を起こしてから呼吸することが苦しくなり、
酸素マスクをつけるように。
鼻からのチューブだったり、
口と鼻を覆うマスクなのですが、
鬱陶しくって取ってしまうことも。
でも本当にそういうサポートがなければ、
cocoちゃんは自分で呼吸することが苦しくなっていました。
お昼は相変わらずママの作ったお弁当。
から揚げだったり餃子だったり。
病院のごはんは「臭い」と言って全く手をつけないのに、
ママのだとペロリ食べてしまっていました。
そしてもう一度PIUCへ。
普通の酸素マスクでは十分ではないので、
圧がかかるマスクをします。
これが嫌がった。
口のところからチューブに繋がっていて、
呼吸しやすいように風がマスクの中に入ってきます。
顔全体を覆うマスクなので圧迫感もあったでしょう。
先生や看護師さんと一緒に、
今のcocoちゃんの体にはこれが必要なこと、
時間をかけて説明してようやくつけてくれました。
マスクをつけてやっとSPO2が90ぐらい。
cocoちゃんが凄いのはこれだけではありません。
この春、院内の学校に入学しました。
先生がPIUCに来てくれたのですが、
一日だけしっかり授業を受けることができたそうです。
音楽の授業だったそうですが、
楽器を手に持ったりして気丈に振る舞っていたようです。
お薬を使って眠ってもらって体力を回復させたりしましたが、
目が覚めるとマスクを嫌がって外してしまうことも。
面会にママとパパがいったら、
看護師さんに腕枕されてぐったりしていたこともありました。
再度マスクをつけて少し呼吸も落ち着いて、
ホッとしたのもつかの間、
やはりcocoちゃんの苦しさはなかなか取れませんでした。
マラソンで走った後みたいに、
ゼーゼーという呼吸をつづけていました。
あれじゃあ心臓が疲れちゃう・・・。
PICUや病棟の先生方とお話を。
cocoちゃんの肺には菌が広がっていました。
培養をとって調べてもその菌が何か突き止めることができなかった。
そのため治療方針が定まらない。
色々お薬使っているが今後どうしていくか。
私と妻は苦しいのが見ていられないので、
挿管して少しでもcocoちゃんが楽になればと思いました。
それを聞いてPIUCの先生が仰いました。
挿管するともう喋れないし、挿管中のリスクもある。
いつもいた病棟に戻って両親と一緒にいてあげることもできる。
cocoちゃんに意志を聞いてみてはどうですか。
それを受けて、cocoちゃんに聞いてみました。
cocoちゃんは治療するという妻の言葉に力強くうなずきました。
だけど挿管して喋れなくなるより、
病棟に戻ったら仲良しの看護師さんもいるし、
ママもパパも夜もずっと付き添えるよと伝えると、
そっちがいいとうなずきました。
圧マスクは継続。
PIUCに来てくれた看護師さんは、
「cocoちゃん諦めないんだからね!治療に行くんだからね!」と
力強く語りかけました。
病棟に戻るとベッドを二つ用意していてくれて、
夜はママとパパと3人で
すんごい久しぶりに休むことができました。
「苦しい苦しい」と言っていました。
風が来るから喉が渇くと言い、
一口大のお茶氷を何度も食べました。
圧マスクをしているので、
2人がかりでマスクを素早く外して
氷を口に入れてまた素早くマスクをつけます。
でないとcocoちゃんが苦しがるので。
「お腹空いた、なんか食べたい」も何度も言っていました。
病棟では食べられるものを食べてもらおうと、
あんこのお餅だったりヨーグルト、
ヤクルトも飲んだりしました。
同じように素早くマスクをつけたり外したりして。
看護師さんたち本当に大変な中、
一所懸命やって下さいました。
夜は超久しぶりにパパと腕枕で寝ました。
cocoちゃんがパパと寝たいと言ってくれました。
嬉しかった。
パパ、cocoちゃんと手をつなぎながら
またなぞなぞしたりお話したりして寝たいなぁとずっと思っていたから。
そうするとぐっすりよく寝れるんです。
PIUCでお世話になった看護師さんも様子を見に来て、
朝は一緒に手伝ってくれました。
たくさんの看護師さんや職員さんが来てくれて、
cocoちゃん人気者だねーって話していました。
cocoちゃんこんなことあったよねーって思い出しながら。
もう県外に異動された先生もわざわざ来てくださいました。
みんな言っていました、
「また明日来るから会おうね!」って。
kaiくんも会いに来て、
ちょっとだけベッドで一緒に過ごしました。
「cocoちゃん」って話しかけてくれたね。
その日の夜もママとパパと一緒に。
両手を二人に握られて休みました。
細菌感染してしまいお熱が。
体温計が振り切れるぐらいあっちっちに。
先生や看護師さんたち、
一所懸命治療を続けてくれました。
タイミングを考えてお熱を下げるお薬を入れてくれたり、
血液データを見て輸血しますねと言ってくれたり。
その日の夜勤はcocoちゃんの受け持ち看護師さんと
大好きな看護師さんでした。
苦しい中でも「ママ、横になろう」と言って、
久しぶりに横になって休むことができました。
そんな苦しい中でもおしっこが出ると教えてくれました。凄い。
私と妻がふっと眠ってしまった時、
看護師さんが入ってきて、
cocoちゃんを看てくれました。
もう呼吸をしていなかったけれど、
私と妻と呼びかけると、
暫くしてまた心拍が・・・。
「cocoちゃん、もういいよ。
頑張ったね。お疲れ様。
パパもママも大好きだよ。
cocoちゃんはこれからもずーっとパパとママの子どもだからね。」
先生が来て、死亡確認されました。
ずっと苦しそうだったcocoちゃん、
少しは苦しいのから解放されたのかな。
きっとママとパパが眠っていたから、
タイミングをみて自分で逝ったのかもしれません。
とってもとっても頑張りました。
自分の最期まで自分で決めて、
本当に偉かったと思います。
受け持ちだった看護師さんがお風呂に入れてくれました。
ママとパパと一緒に体をピカピカにして。
お風呂に入るのも久しぶりだったね。
気持ちよかったかな。
入学式に着ていく予定だった
可愛らしいお洋服を着せてもらいました。
看護師さんや病院の職員さんがたくさん
お別れに来てくれて、
みんなに可愛いと言ってもらえました。
頑張って頑張って病気を治そうとしていたのに、
こんな結果になってしまい、
人生とはなんと不条理だと憤りを感じることもありますが、
受け入れていくしかありません。
葬儀には幼稚園のお友達をはじめ、
本当にたくさんの方に起こし頂きました。
cocoちゃんの人徳だと思います。
たった6カ月しか行かなかった幼稚園だけど、
cocoちゃんの中ではすごく大きな支えになっていたと思います。
亡くなる少し前に自分で言ってました。
「幼稚園に行ってなかったら、
もっと早くお空に行ってたと思う。」って。
勧のいい子だから、
何かを感じcocoちゃんなりに生きていたのかもしれません。
cocoちゃんがいないという喪失感に
呆然としたりうつっぽくなる時もあります。
kaiくんが場を和ませてくれるんです。
寝ているcocoちゃんに向かって、
「早く起きて、ご飯食べなさい」って言ったり。
パパのお尻にむぎゅーってくっついてきて笑かしてくれたり。
きっとママと二人だったら涙涙だったと思う。
kaiくんはcocoちゃんに骨髄をあげていますから、
きっと何かを感じているんだと思います。
「パパとママを頼むね!」ってお姉ちゃんに言われているのかな。
あまりにも悲しい出来事に
まだ現実を受け入れることができませんが、
一所懸命生きていこうと思います。
見守って下さった皆様、
ありがとうございました。
さしでがましいようですが、
cocoちゃんはたくさんの方の輸血に、
まだドナーさんからの骨髄提供により命を助けて頂いていました。
まだ病院にはたくさんの方が、
輸血や骨髄移植を待っています。
リスクもあるのでご自分で確認した上で、
献血やドナー登録をして頂けたらありがたいです。
私たちとcocoちゃんからのお願いでした。